株価を不正につり上げた疑い 「兜町の風雲児」ら3人逮捕

株価を不正につり上げた疑い 「兜町の風雲児」ら3人逮捕
フジテレビ系(FNN) 2015年11月17日 21時24分配信

「兜町の風雲児」と呼ばれた大物相場師の男ら3人が、化学メーカーの株価を不正につり上げた疑いで、東京地検特捜部に逮捕された。
9月、カメラの前で記者に声を荒らげていたのは、「兜町の風雲児」こと加藤 ■(あきら、■は日の下に高)容疑者(74)。
加藤容疑者は2012年、妻の幸子容疑者(74)と、息子で大阪大学大学院助教の恭容疑者(36)とともに、当時、大証1部に上場していた化学メーカー「新日本理化」の株価を大量の買い注文で、不正に引き上げた金融商品取引法違反の疑いで、17日、逮捕された。
この加藤容疑者は、根拠のない情報で株価をつり上げた、風説の流布にあたるとの疑いで、2015年3月、証券取引等監視委員会の強制調査を受けていた。
「大相場になる雲行きを呈してきた銘柄があります」、これは、加藤容疑者が自ら運営するブログに書き込んだもの。
この書き込みのあと、新日本理化の株価は5倍に跳ね上がった。
加藤容疑者は、同じ方法で、あわせて4つの銘柄の株価をつり上げ、およそ60億円の利益を得たとみられている。
加藤容疑者は「いいから関係ないって! これを撮るなって。人権侵害だ。訴えるぞ」と話していた。
加藤容疑者は、1981年に、24億円にものぼる脱税の容疑で、東京地検特捜部に逮捕・起訴されたが、その後、無罪となった。
1984年、記者の「もう1回、みんなの期待に応えるということも含めて」との声かけに、加藤容疑者は「皆さんとよく話し合う機会が持てませんので、そういう人たちと話し合って」と話していた。
その後は、バブル崩壊などで、多額の損失を出し、一時、表舞台から姿を消していたが、2005年に再び株の世界へと舞い戻ると、手がける株は「K銘柄」などと呼ばれ、今も、強い影響力を持っていた。
加藤容疑者は「何にもしてないよ! ばかたれ。(違法性の認識は?)ない」と話していた。
加藤容疑者は調べに対し、容疑を否認しているとみられ、特捜部は裏づけを進めている。

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